小説 大崎善生

小説 大崎善生の情報ページです。
「アジアンタムブルー」大崎善生 2002/09 文庫2005/6/25



大崎善生さんの小説の中で初めて読んだのがこれだったのですが、最近「別れの後の静かな午後」を読んで作風の変わってないことに安心しました。

とにかくこの著者は優しい文章を書かれます。

それが、エロ本の編集についてであろうと癌で死ぬということであろうと、万引きでつかまる描写さえ、静かに描かれています。

映画で例えるなら、銃撃戦の真っ最中にスローモーションで音が消える、そんな感じです。


そのせいか、悲しみが胸にすぅっと入ってきます。

涙が止まらないというよりかは、後まで心にじんわりと残る寂しさという感じです。




あらすじは恋人の葉子が癌で死ぬ。
葉子と主人公「僕」の出会いから別れ、その後までを描いたものです。




悲恋の恋愛小説を読んでみるならこれはおすすめです。

                   評価    ★★★☆☆


ハードカバーはこちらです。
アジアンタムブルー



映画化もされてました。
なかなか評価も高く面白そうです。


「別れの後の静かな午後」大崎 善生  2004/10 文庫2007/9/22



大崎善生さんの小説は何冊か読みましたが、どの小説も静かな夜の海のような作品だと僕は思います。

悲しみも喜びも溌剌としたものではなく、静かに染み入るように心に入ってきます。

あと、小説の中で主人公が失敗することも多いです。そしてそこから立ち上がる姿も特徴的かなって思います。




この小説は短編集です。ちょっとそれぞれの話につながりがあるような無いような…。著者の体験もありそうな、そんなお話です。

サッポロの光…偶然知った友人の入院。彼の名前が「僕」の記憶の中の30年の時を戻す。

球運、北へ…「僕」と理沙の青春と恋愛。破壊と再生を描いています。

別れの後の静かな午後…亜希子と「僕」のすれ違う運命。

空っぽのバケツ…別れを意識する二人に彼女の父親の奇妙な訃報が届く。

ディスカスの記憶…フランスから帰国した「僕」を待っていたのは自分の姉を殺した殺人犯を捜す女の子だった。

悲しまない時計…ある日突然、死者の時計の悲しみに耐えられなくなった彼女。「僕」に出来ることは何だろう?



                    評価    ★★★☆☆

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