小説 石田衣良

小説 石田衣良の情報ページです。
「波のうえの魔術師」石田衣良 2001/08文庫2003/09



大学卒業後仕事にも就かず、パチンコで生計を立てる青年。
彼の前に謎の老人が現れ、アルバイトを持ちかけられる。
老人は株取引の達人で、青年は株というマネーゲームの世界に否応なしに惹きこまれていく。

そして老人が最後の標的と目を付けたのは大手都市銀行だった。


ライブドアやら日本テレビの事件で有名になった株によるマネーゲームの世界ですが、石田衣良さんに書かせると魅力的な世界に変わります。

僕は株に興味がないので、知識はありませんでしたが特にストレス無く読めました。
青年がどんどん成長していくさまは読んでいてもワクワクします。

娼年」にも書きましたが、RPGのゲームでレベルが上がっていくような感じです。


ただ、惜しむべくは「娼年」と大きな筋が変わらないところです。目の付け所などはすごく興味を惹かれますし、石田さんの文章が面白いだけに、もったいないという感じがしました。

こちらを読むなら「娼年」を読んだほうが良いような気がします。
                   評価    ★★★☆☆


単行本はこちらです。

「娼年」石田衣良 2001/07 文庫2004/05




大学生の森中領は大学にも行かず、毎晩バーテンダーのアルバイトをしています。

しかし、そんな彼の退屈な日常は御堂静香との出会いで一変することになります。

御堂静香は男娼を集めた会員制クラブ「パッション」のオーナーで、彼女に見初められた森中領は男娼としての新しい自分を発見し、性について深くのめりこんでいくのです。

この小説はそんな彼の20歳の夏を描いた青春の物語です。



最初から最後まで、ドラマチックに話は進み、ラストも気持ちよく終わるため、読後感はまずまずです。


ただし、性的な話が苦手という人には受け付けないかもしれません。
(もちろん、そんなえげつないことは無いのですが…)





石田衣良さんの作品には、若者が年上の人から新しい世界を教えてもらうという話がいくつかあります。

僕には、この若者が現状を打破し、手探りで新しい世界に飛び込んでいく姿が見ていて清清しく、成長していく姿にわくわくします。

さらにこの作品について言えば、男娼という馴染みのない世界が、読んでいて飽きさせることがないと思います。

一気に最後まで読んでしまいました。
                       評価    ★★★★☆