小説 貴志祐介

小説 貴志祐介の情報ページです。
「クリムゾンの迷宮」貴志祐介 1999/04


アメリカで前にこんなドラマ?が流行ってましたよね。
無人島で何人かの男女が生活する、毎週一人ずつ投票で脱落していく、最後に残った人に賞金。みたいな番組だったと思うのですが…。
この小説は投票ではなく生きるか死ぬかです。



目覚めるとそこは真っ赤な世界だった。
なぜ自分がここにいるのか、何をすればいいのか分からないまま藤木は歩き出す。
やがて、数人の自分と同じ境遇の人と出会い、そこでこのゲームの趣旨が発表される。
そのゲームとは、ゼロサムゲーム。
一人だけ生き残ることができ、生き残るためには他の人を殺さなければならない。
生き残った人には賞金が手に入るというものである。

それぞれの思惑が錯綜する中ゲームがスタートする。




これまた最高のホラー小説です。
黒い家」が不気味な人間の狂気を描いたものだとすれば、こちらは人間でなくなっていく恐怖という感じでしょうか?

登場人物の名前は明かしませんが、一線を越えた人間、彼らが近づいてくる焦燥感と恐怖はリアルに想像できちゃいます。



内容からは「バトル・ロワイアル」が有名で連想されますが、僕はこっちの方が断然面白いです。

多少無理のある設定ですが、そんなのお構いなしにのめりこむこと必至です。

作中に出てくる、昔あったRPGの本は懐かしいです。
そして最初に手にするゲーム機のキャラクターがいい味出してます。

僕は前半の楽しいサバイバル生活や徐々に不安になっていく姿も後半の手に汗握る展開も面白く、一気に読んでしまいました。

ラストは賛否が分かれているようですが、僕は切なくて良かったと思います。

貴志祐介さんの作品はどれも面白いです。これもぜひおすすめしたい本です。
              評価    ★★★★★


コレクターズアイテム版も発売されています。



「青の炎」貴志祐介 1999/10  2002/10




「こんなにもせつない殺人者がかつていただろうか。光と風を浴びて、17歳の少年は、海沿いの道を駆け抜ける。愛する妹と母のために―。氷のように冷たい殺意を抱いて。」

帯のこの文句に惹かれてこの本を手に取ったのは奇しくも僕が高校生のときでした。


櫛森秀一は母と妹の3人暮らし。
成績も悪くなく、妹にも優しくて母思いの高校生である。
祖父母の代から住んでいる家は古いが、しっかり作られていて温かみのある家だった。

しかし、そんな平和な生活が母と離婚した父親、曾根隆司によって崩されていく。
曾根はギャンブルに狂うアル中で暴力を振るう最悪の男。

秀一は大切な家族を守るため父親を殺すことを決意する。





高校時代に夢中になって読んだ本でしたが、今読んでも全く色あせていませんでした。

曾根はこんなに悪い男がいるのかっていうくらい悪くて嫌な奴ですし、秀一の家族を思う心に打たれました。
そして何より、高校生らしい感情や行動に切なさが増します。


この小説は初めて読んだ時からまるで映像のように秀一の姿がイメージできました。
今読み返してみると、僕らの生活する世界を細かく描写することで、イメージが浮かびやすく、また、感情移入しやすくなっているように思います。(特に高校生は頷くところが多いのではないでしょうか?今読むと高校時代を思い出しました。)
その上ですっきりした読みやすい文章になっているのは貴志祐介さんの技術なのでしょう。

読み終えた後もしばらく秀一がロードレーサーに乗って海沿いの国道を走る姿が脳裏に浮かびます。
                   評価    ★★★★★




映画化もされていました。
二宮和也が主演で秀一役です。他にも松浦亜弥、鈴木杏、秋吉久美子、山本寛斎などが出演しています。

二宮君は個人的にこういう役にぴったりだと思いますので、僕も見てみようかと思います。


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「天使の囀り」貴志祐介 1998/07 文庫2000/12




紀行文を書くためにアマゾンの奥地の調査に同行した小説家高梨の様子が帰国後からおかしいと恋人の北島早苗は感じ始めます。

死を恐れすぎる神経症にかかっていたはずの彼が急に躁状態になり、食欲、性欲が異常に旺盛になり、天使のさえずりが聞こえると言い出したのです。

北島早苗は恐怖を覚え、研究者依田とともに調査を開始します。


アマゾンの奥地で彼らに何が起こったのか、そしてどうなってしまったのか?



謎に包まれた不気味さと、それが徐々に解明されていくときの恐怖。

貴志祐介さんは人間の心の動きを知り尽くしているのでしょうか?
アイデンティティの喪失という根源的な恐怖と、真相のあまりの気持ち悪さに背筋が凍ります。
                     評価 ★★★★☆


ハードカバーです。


「黒い家」貴志祐介 1997/06 文庫1998/12



この本は僕のこれまで読んだホラー小説のなかでも1位を争う怖い本です。

背筋の冷たくなる小説が読みたいなら間違いなくこれでしょう。




物語は、保険会社に勤める主人公のもとに奇妙な客が現れ、そこから保険金にまつわる事件に巻き込まれていきます。



ジャンルはサイコホラーとでも言うんでしょうか?

とにかく怖い。

高校時代あまりの怖さに布団から出られなくなった覚えがあります。


この小説を読んで思ったことは、怖いのは幽霊やゾンビなんかじゃなく「人の狂気」なんですね。


映画化もされましたが本で満足してしまいましたから、まだ僕は見ていません。

絶対本で読むべき作品だと思います。
                     評価    ★★★★★

ハードカバー
黒い家