200805

200805の情報ページです。
「国家の品格」藤原正彦  2005/11 


先に言います。読んだことのない人はこの本を絶対読んで欲しいです。
僕のように同意するもよし、逆に批判するもよし。
議論する価値もあると思います。

ところでこの本は250万部売れたベストセラーなんだそうで、ご存知の方も多いのではないかと思います。
流行りモノには手を出さない天邪鬼の僕ですので今さらですが読んでみました。

しかし、現在、医療費、福祉、食品の安全といった問題が山積することを考えると、2005年の時点で本著を書いた著者の慧眼には驚かされます。

本著の中で著者は現在の日本はかつて持っていた情緒を失い、アメリカ式の論理を崇拝する風潮になっているといいます。そして、欧米式の制度や思想を尊ぶ風潮に警鐘を鳴らします。

彼はいかに論理というものが不完全なものかということを論じた後、さらに、欧米の作った「自由」「平等」といった、僕達日本人にもなじみの深い言葉もまた覆します。


その上で日本人の美徳を「情緒」「道徳」とし、日本人がすべきことを考えます。

まず第一に、日本人が世界的に見ても類稀な情緒の深い民族であることを背景に、論理の出発点である情緒(人間としての感情)を持つこと。

次に欧米の作った思想に疑いを持ち、道徳の規範を「武士道」に見つけ、清廉潔白、弱いものいじめをしない、卑怯を憎む、敗者への思いやりを持つなどという所に立ち戻るべきである。


これらをもとに教育、文化、経済、政治といったあらゆる面から著者は日本のとるべき道を主張します。



著者は大学の数学教授という堅い肩書きからは想像できないユニークな作家で、文章は読みやすく、分かりやすいです。
僕のようにちょっと右寄りな人間にはすごく気持ちの良い話です。


ただ論理としては、反論も簡単に出来そうです。
基本的な論調が、日本の古来からの伝統を持ち上げ、アメリカを中心とする西欧世界をこき下ろしているためです。


しかし日本という祖国を愛し、日本国民の可能性を信じる本書には思わず、論理を超えて感動し、胸が熱くなりました。


高度経済成長が終わったあたりから金満日本と言われ、バブルの崩壊後は長い不況にあえぎ、ようやくその不況を抜けたと言われていますが、生活が良くなるわけでもありません。

世界からはアメリカに追随する国として見られるばかりで、日本という国は今や自分を見失っているようにすら感じる中、少なくとも僕はこの本を読んでもう一度「国家の品格」を取り戻したいと思いました。

そして、「国家の品格」を取り戻した時には世界から賞賛される国になれると思います。


最初にも言いましたが、この本に書かれている内容の全てをそのまま受け入れることが出来るかは議論すべきだと思いますが、少なくとも議論されるに値する内容だと思います。
             評価    ★★★★★
「ガイアの夜明け 闘う100人」テレビ東京報道局 2005/4/29




ビジネスの最前線で闘う社長達のドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」から、100人を取り出し、彼らの略歴とともに印象的な一言を収録した一冊。



誰しも憧れる「社長」という肩書き。

しかし、この本を読んで分かったのは誰しも簡単に社長になったわけではないということ。
常に世界の情勢を見る、背水の陣でがむしゃらに働いてきた、ビジネスの場を模索し続ける経営者など、大企業、中小企業、ジャンルも問いませんが一人ひとりが魅力的な人物です。

血筋などでは社長にはなれないこのご時勢、実力を伴ったリーダーが何を考え、どんな苦労を、そしてどんな楽しみを持って仕事をしているのかが垣間見れる一冊です。


同じシリーズで他にも出てるみたいなんで買ってみようかなって思ってます。
ガイアの夜明け不屈の100人―日経スペシャル (日経ビジネス人文庫 ブルー て 3-4)
日経スペシャル ガイアの夜明け終わりなき挑戦 (日経ビジネス人文庫)
ガイアの夜明け未来へ翔けろ―日経スペシャル (日経ビジネス人文庫 ブルー て 3-3)

大手食品会社などの不祥事から社長は悪い人ってイメージも出てきそうですが、不祥事で淘汰され、実力のある人が表舞台に姿を現すことになるのでしょう。
そして、不祥事をするような社長だけではなく頑張ってる人たちがたくさんいるってこともこの本を読んでもらえたら分かると思います。

しかし「ガイアの夜明け」…、ドキュメンタリー好きな僕ですが、見逃してました。
と思ったら、テレビ東京。
関西に住む僕には見れない番組だったのか…。

最近のテレビ番組はお笑いとかバラエティとかばっかりで見る気がしません。

そんな話をしていると知り合いから最近NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を薦められました。
なんだかんだ言うけどNHKが一番面白いと思ってる人も多いのではないでしょうか?

民放ももうちょっと頑張って欲しい。

日経スペシャル ガイアの夜明け ~再生への闘い~
日経スペシャル ガイアの夜明け ~世界に挑む~
日経スペシャル ガイアの夜明け ~伝統を守れ~
日経スペシャル ガイアの夜明け ~新潮流をつかむ~








「神々のプロムナード」鈴木光司  2003/4/25文庫2007/4/13



ある日主人公村上史郎のもとに友人の妻松岡深雪から電話が入る。
夫が失踪したというのである。
村上は深雪に頼られるままに松岡邦夫を捜し始める。
徐々に明らかになる村上の過去とともに謎の新興宗教「天地光輪会」が姿を見せる。
子供を抱えた深雪は生活への不安を感じながら、村上は親友の妻への想いを隠し、捜査を続ける。

そんな中、テレビで人気の知性派女子アナウンサー加納諒子、「天地光輪会」を取材中のルポライターも失踪する。
村上はこの失踪事件の真相にたどり着けるのか?



「リング」に先立つ世界観 息を呑む結末!という帯に惹かれ、最初の数ページで購入しましたが、感想は「うーむ…」というところです。



親友の失踪と宗教という物語の主題はすごく面白いですし、前半はこちらのワクワク感もすごくあがってきます。

深雪の弱すぎる??というか、あまりに考えが浅い性格に「エー!!」って感じですし、村上の都合の良い解釈をして親友の妻を奪ってみたり。おかしな点はいくらでもありますが、それでも面白く読ませてもらいました。


ところが、この新興宗教が曲者で、後半に入っても全然話の中心に来ないのです。
そして、盛り上がりの無いままにラスト。



読後の感想。
著者は新興宗教を勧めているのでしょうか?そんな印象すら受けるほどメッセージ性が曖昧です。
最後はきれいにまとめたというよりはやっつけたって感じです。



いやー、ガッカリしました。
リングに先立つ世界観はどこに?
息を呑む結末はいったいどこに?


               評価    ★★☆☆☆
「古道具中野商店」川上弘美 2008/02文庫2008/02



古道具屋「中野商店」を舞台に一風変わった人たちが織り成す人生模様。
浮気を繰り返すダメ人間だけどどこか憎めない主人、芸術家を自称する怪しいけれど姉御肌の主人の姉。

アルバイト2人のうちの1人が主人公「わたし」、もう一人は寡黙な男の子。
2人ともどこか今風とは違うけれど素朴で優しい性格。
不器用な恋愛や日々のトラブル、悩み、喜び、楽しみなどが詰まった作品。



古道具屋という言葉にはどこか隠微な魅力があると思います。
例えばリサイクルショップと違って、古道具屋のなかはきっと宝探しのような気分になるんだと思います。

われわれ素人から見れば役に立たなさそうなものに高い値段が付けられ、知る人ぞ知る名品などが無造作に転がっていそうな感じです。



この本にもそんな魅力が溢れています。
登場人物はイマイチぱっとしない人たち。
しかし、読み進めていくと彼らの魅力に取り付かれてしまいます。

著者の川上さんは人間を描くのがとても上手だなと感じました。
人の良い面を見ることが出来るから、こんなふうに人物を描けるのでしょう。

疲れた時に読むとホッとする一冊です。
            評価    ★★★☆☆

「幻獣ムベンベを追え」高野秀行 2003/01



これは著者による初めての著作です。

早稲田大学探検部によるアフリカのテレ湖でのモケーレ・ムベンベ探索の記録です。
いつもながらに真面目にこんなことをした人たちがいるということに驚かされます。



僕は先に「ワセダ三畳青春記」、「怪しいシンドバッド」を読んでおり、著者の破天荒さも知っていたし、内容も何となく想像できる状態で読みましたが、先の2冊に比べるとこの本は朴とつとしているが、それが逆に傑作だと感じました。




ところで、僕はテレビで芸能人が秘境に行く番組が好きではありません。好きではないどころかそんな番組が始まると確実にチャンネルを変えます。

なぜなら、そこには冒険も未知なる物も感じることが無いからです。

事前にスタッフなどが現場を確認し、シナリオが練られ、通訳や撮影スタッフたちとともに行動する冒険なんてあるでしょうか?
さらに現地での苦労も芸能人だからか、それほど見ていて感じたことはありません。
そのくせ、スタジオで「めちゃくちゃ大変だったんです!!」などと自慢げに話したりするのを見ているとイライラしてくるのです。


確かに実際辛かったのかもしれませんし、撮影も大変だったのかもしれませんが、本当に辛い体験をした人の話を聞くと、どちらかというと淡々としたものであると思います。

この本を読んでさらにその気持ちは強くなりました。

例えば、背中がハチだらけになっていても、マラリアで生死の淵をさまよっている仲間がいても、チンパンジーやゴリラの解体を見ても著者は動じませんし、郷に入れば郷に従い、現地の人の食べ物を旨い旨いと食べます。
嫌がるそぶりなど一切ありません。

むしろ、この本の中での苦労話ではおなかがすいたときの苦労なんかが一番印象的でした。



また、読み進めていく中で、著者がアフリカの奥地で考えることも印象に残りました。
たぶん、普段の生活の中で誰かが言っていたなら「何をえらそうに悟ったようなことを」と反感を感じそうなことでも著者がアフリカの極限の生活の中で感じているせいか、「なるほど、やっぱりそうなんだな」と納得してしまいます。

自分も探検隊の中にいるような気になるほどリアルで、自分も行ってみたくなる男のロマンに満ちた本ですのでぜひ1度読んでみてください。

テレビやファンタジーでは教えてくれない冒険が詰まっています。
               評価    ★★★★★




ところで、UMAをご存知ですか、未確認生物のことですが、ネッシーやイエティなど様々な奴らがいます。
僕はそんな奴らが大好きでネットでもよく調べます。
ちなみに僕が個人的にいてほしいなぁと思っているのはオゴポゴです。モケーレ・ムベンベよりは可能性もあるのではないかと勝手に思っています。

僕がよく行くサイトはこちらのUMAファンというサイトです。

勝手に紹介してしまいますが、情報量がすごいです。ここさえ見ていればUMA通になれること間違い無しです。
「死神の精度」伊坂幸太郎 2005/6/28 文庫2008/2/8




主人公「千葉」は死神。
突発的な事故で死ぬ予定の人間の前に現れ、7日間の間、その可否を決めるため調査する。
好きなものは音楽、極度の雨男でいまだ、晴れた空を見たことが無い。



金城武を主演に映画化された本です。
実は金城ファンの僕はぜひ映画館で見たかったのですが、1度見逃すと熱も冷めてしまい、DVD待ちになってしまいました。



ということで原作から入ってみました。

死神が登場する作品と言えば、これまた映画が大ヒットした「DEATH NOTE デスノート / DEATH NOTE デスノート the Last name complete set」なんかが思い出されますが、そういえばデスノートにおける死神リュークも人間に関する考察をしていてなかなか面白かったです。

この作品の死神はリュークのような化け物ではありません。
どうやら固有の姿のない、抽象的な存在のようです。

ただし、人間の世界に降りる時に仕事をしやすいようにそれぞれ姿が決められます。

面白いのは調査部からの情報を元に仕事をする「千葉」のような死神がたくさんいるところです。
サラリーマンのように彼らを同僚と呼び、調査部の仕事の適当さに愚痴るあたりも人間ぽくて楽しいです。


伊坂作品にしては驚きの急展開や緻密に張り巡らされた伏線はそれほどありませんが、死神や死を扱った作品の割には暖かい気持ちになる後味の良いものになっています。



またこれも恒例となってきた感が僕にはありますが、他の作品とのリンクがここにもあり、ファンとしては懐かしい思いがします。

死とは何か、人の幸せとは何か、ということに想いを馳せさせてくれる好著でした。

                 評価    ★★★★★



ところで金城武の映画ですが、彼は何故か映画では暗い青年役が多いですね。
恋愛映画でも振られ役とかダメ男とか…。

あんなに2枚目なのだからヒーローでもいいのに…。
まぁ逆にカッコいい男だから振られ役も似合うのかもしれません。
そしてあんなにカッコ悪いから僕も見てしまうのかも…。








宅配DVDレンタルサービス【TSUTAYA DISCAS】


☆月額2,079円でDVD&CDが借り放題!!☆


★無料お試しキャンペーン実施中!!★
引越しから早3週間。ようやくネット復活です。
よく、「慣れてしまうと、ネット無しでは暮らせない」などといわれますが、僕はそんなこともありませんでした。

あったら便利ですが、案外無くても何とかなるもんです。
とりあえず、ネットの繋がらなかった期間に読んだ本もアップしていきます。